マテ茶のストロー”ボンビージャ(bombilla)”の歴史

ボンビージャは、マテ茶を飲むために使われるストローで、現在は主に金属で作られています。その起源は南米パラグアイの先住民である古代グアラニー族までさかのぼります。彼らは、マテ茶を焙煎して細かく砕いた際、小さな茶葉のかけらが飲み物に混じり、口に入ることが不快であったため、それを避けるために空洞の竹を使い始めました。この竹のフィルターを「タクアピー」(「包まれた竹」という意味)と呼び、これが現代のボンビージャの原型となりました。

さらに、グアラニー族は植物の繊維を編んで「ココ」と呼ばれるフィルターを作り、これが今日でもボンビージャの重要な部分として残っています。地域や使用するマテ茶の種類に応じて、フィルターの形状や穴の大きさが異なります。例えば、アルゼンチンではマテ茶の粉が細かいため、フィルターも細かく作られる傾向があります。

現在、ボンビージャは主に金属製で作られており、安価なものはニッケルメッキの銅製、高級なものはステンレス、銀、さらには金メッキされたものもあります。フィルター部分は、マテ茶の葉が口に入らないようにし、取り外し可能なものも多く、清掃がしやすい設計になっています。

ボンビージャは、3つの主要な部分で構成されています。まず「ピコ」と呼ばれる飲み手が口を当てる部分、次に液体を吸い上げる「チューブ」、そして茶葉を濾すための「ココ」(フィルター)です。特にピコの部分は楕円形に作られており、口元にフィットしやすいデザインであるほか、一気にお湯が口に入り込み、飲む際に口が熱くなるのを防いでいます。19世紀には、特にチリでスパイラル形状(螺旋状)のボンビージャが使われており、熱を効果的に分散させる工夫がされていました。

こうして、ボンビージャは時代とともに進化し、現在でもマテ茶文化に欠かせない道具として多くの人々に愛用されています。

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