マテ茶専門店が解説|マテ茶を飲むには必須!ボンビージャの選び方

マテ茶を飲む際に欠かせない「ボンビージャ(bombilla)」は金属製の茶漉しストローの名前です。緑茶や紅茶、コーヒーなど、マテ茶以外で使用されることはない、マテ茶を飲むためだけに生まれた茶器を言えます。南米の先住民が編み出した知恵から始まり、時代とともに進化し、現在では美しさと機能性を兼ね備え、形状は様々です。この記事を読んで、あなたにあったボンビージャの選び方を見つけてください!

 

1. ボンビージャの起源と歴史

ボンビージャのルーツは、南米パラグアイの先住民であるグアラニー族にまでさかのぼります。彼らは焙煎して細かく砕いたマテ茶を飲む際、小さな茶葉のかけらが混じり口に入ることを避けるため、竹を利用したフィルター「タクアピー」を発明しました。この「タクアピー」が現代のボンビージャの原型です。さらに、植物の繊維を編んで作られた「ココ」というフィルターも考案され、これらの知恵が現在まで受け継がれています。地域ごとに形状や機能が異なり、例えばアルゼンチンでは細かいマテ茶用の細かいフィルターが採用されるなど、使用者のニーズに合わせて進化しています。

現在使われているボンビージャ(bombilla)という名前は、ラテン語の「bombus」(深く響く音)に由来すると言われています。

南米ではボンビージャの専門店はもちろん、写真のように路上でバラ売りさていたりと、街中でボンビージャを頻繁に見かけます。

 

2. ボンビージャを選ぶ前に知っておきたい基礎知識

ボンビージャは基本的に以下の3つのパーツから成り立っています。

  • ピコ(飲み口):唇に触れる部分。形状や材質が飲み心地に影響します。斜めに湾曲されたデザインが多く、滑らかに液体を吸い上げられるよう工夫されています。
  • チューブ(管):液体を吸い上げる部分。通常15~20センチの長さがあります。
  • フィルター:茶葉を濾す部分で、取り外し可能なものもあります。

ピコの部分は楕円形に作られており、口元にフィットしやすいデザインであるほか、一気にお湯が口に入り込み、飲む際に口が熱くなるのを防いでいます。19世紀には、特にチリでスパイラル形状(螺旋状)のボンビージャが使われており、熱を効果的に分散させる工夫がされていました。

 

3. ボンビージャの材質

材質は、ボンビージャの耐久性やメンテナンス性、さらには飲み心地に影響します。以下は主な材質とその特徴です。

ステンレス

耐久性が高く、お手入れが簡単な素材です。ステンレスの性質として熱伝導性が高いため、お湯の温度を唇で感じながら飲むことができます。この感覚はマテ茶を飲む際の醍醐味と言えるでしょう。

ニッケル

軽量で最も手頃な価格の素材です。マテ茶を始めたばかりの初心者にも適しています。ステンレスと同様に熱伝導率が高いため、お湯の温度を唇で感じながら飲むことができます。


美しい輝きのある材質で耐久性を持つ高級素材。酸化しやすく、こまめなケアが必要ですが、特別な場面で使いたい一本としておすすめです。

アルパカ(洋白)

銅、亜鉛、ニッケルの合金で、美しい白い輝きを持ちます。酸化により緑色に変色することがあります。熱を伝えにくく、味を損なわないため、南米ではポピュラーな材質です。

金メッキ

高級ですが、耐久性が非常に高く錆びたり酸化したりしにくいため、長期にわたって使用できます。

日本で手にいれるのは難しいですが、南米では古典スタイルの竹のボンビージャを使う人もいます。自然な素材でマテ茶を、味を変えずに楽しむことができます。錆びる心配がなく軽量ですが、フィルター機能がやや粗く茶葉入りやすいです。

 

4. フィルターの種類

フィルター部分は、マテ茶の葉を濾す重要な役割を果たし様々な形状のものがあります。

スプーン型

最もポピュラーでスタンダードな形のタイプといえます。フィルターの部分が大きくカップの中でボンビージャが安定しやすいので大きいカップでの飲むことができます。

ナット型

ナットのようにフィールターを回して取り外せるようになっていることが多いです。コンパクトで洗いやすいというメリットがあります。

薄型

茶漉し部分が最もコンパクトで、小さいカップで飲む時はこちらのボンビージャがおすすめ。

5. ボンビージャの手入れ方法

ボンビージャは、その形状から洗いずらく、ストローやフィルターの中をスポンジなどで洗浄することは難しいです。
毎日ボンビージャを使う場合、3週間に1回程度は以下の手順で手入れをすることをおすすめします。

①鍋にお湯を張り、沸騰させる
②沸騰したお湯に、大さじ2杯の重曹を入れる
③お湯にボンビージャを入れて、5分間火にかけておく
④中の汚れが出てきたら、ボンビージャをお湯から取り出す

お手入れをサボればサボるほど、ボンビージャの汚れがたくさん出てきます!
アルパカや銀製品は酢やレモンを使って磨くと、輝きを保つことができます。

 

まとめ

ボンビージャは、マテ茶文化を象徴する大切な道具です。材質や形状の違いを楽しみながら、自分にぴったりの一本を見つけることで、よりおしゃれで楽しいマテ茶ライフを送ることができます。

マテ茶専門店TERERÉのボンビージャもぜひチェックしてください。あなたのマテ茶ライフを彩る特別な一本が、きっと見つかるはずです。

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